DeepSeek V4 FlashとProの価格:数字が実際に意味すること
DeepSeekの現行APIは2モデルです。V4 Flash(`deepseek-v4-flash`、バージョン DeepSeek-V4-Flash-0731)とV4 Pro(`deepseek-v4-pro`、バージョン DeepSeek-V4-Pro-0813)。どちらもコンテキストは100万トークン、出力上限は384Kトークン、既定はシンキングモードです。商売の話は価格表と、その下の注記です。
2026年8月13日時点のDeepSeek価格ページに掲載されている、100万トークンあたりの公式定価:
| モデル | キャッシュヒット入力 | キャッシュミス入力 | 出力 | 同時実行数 |
| --- | --- | --- | --- | --- |
| V4 Flash | $0.0028 | $0.14 | $0.28 | 2,500 |
| V4 Pro | $0.003625 | $0.435 | $0.87 | 500 |
注記は小さい文字ではありません。DeepSeekはAPI全体の値上げを近く予定しており、「大幅な引き上げが見込まれる」と書いています。今日の単価は恒久的な下限ではなく、窓です。Flashが14セントだから成立するワークフローは、まだ成立していません。
Flash対Proはブランド好みではなく、ルーティングの決定
Flashは量産エンジンです。総パラメータ約2840億、アクティブ約130億。Proはフラッグシップで、総パラメータ約1.6兆、アクティブ約490億。どちらもOpenAI形式とAnthropic形式のAPIを話し、JSON、ツール呼び出し、Responses APIに対応します。FIM補完は非シンキング時のみです。
Flashは分類・抽出・タグ付け・ルーティング・下書き、そして次のステップが安くて頻繁なエージェントループの既定値です。同時実行2,500という上限も、本番の主力であるもう一つの理由です。Proは500です。
Proが追加コストに見合うのは難しいステップです。計画、レビュー、移行、誤答1回が高くつく判断。すべてのWebhookに載せるモデルではありません。
使えるパターンは、他のファミリーと同じです。既定は安いティア、確信度が低ければエスカレーション、重要な判断には人のレビュー。Claudeモデルをステップごとに選ぶの話を、名前だけ変えたものです。
ほとんどのチームが見落とす数字
キャッシュヒット入力は100万トークンあたり0.2〜0.3セントです。Flashのミス価格に対して98%引き、Proでは99%引きです。
システムプロンプト、ツールスキーマ、取得コンテキストが安定していれば、入力請求の大半は消えます。毎回組み立て直した2万トークンの塊を送るなら、毎回ミス価格を払い、「DeepSeekは安い」という話は桁が一つ縮みます。
だからプロンプトキャッシュは最適化チケットではなく、設計制約です。本番ワークフローのLLMコスト管理では、モデルの適正化が第一、キャッシュが第二です。Flashはその第二レバーを異常なほど大きくします。
今週出た他モデルとの試算
他の記事と同じサポートトリアージの形です。メール1通あたり入力6,000トークン、出力800トークン、キャッシュミス、月3,000通。2026年8月13日時点の公式定価。比率を読み、自社のトレースで検証してください。
| モデル | 1通あたり | 月3,000通 |
| --- | --- | --- |
| DeepSeek V4 Flash | 約$0.00106 | 約$3.20 |
| DeepSeek V4 Pro | 約$0.00331 | 約$9.90 |
| Grok 4.6(プロンプト20万未満) | 約$0.0168 | 約$50 |
| GPT-5.6 Luna | 約$0.0108 | 約$32 |
| GPT-5.6 Sol | 約$0.054 | 約$162 |
| Claude Opus 5 | 約$0.050 | 約$150 |
この構成ではFlashはGrok 4.6の約16分の1、SolやOpus 5の約50分の1です。すべてをFlashに移す理由にはなりません。分類と抽出をフロンティアモデルに送るのをやめる理由になります。
Grok 4.6は今週もう一つ出たモデルです。SpaceXAIはプロンプト20万トークン未満で入力$2、出力$6(100万トークンあたり)、20万を超えるとリクエスト全体が倍額です。その周りに巻かれた製品がGrok Bot(x.ai/bot)です。従量課金のチャット箱ではなく、自分のコンピュータを持つエージェントです。仕事も請求も別物です。
変わらないこと
安いトークンでも、使うべきでなかったトークンは使うべきではありません。決定的な変換、日付解析、ルックアップ、スキーママッピングは普通のコードに置きます。繰り返しの答えはキャッシュかルール表に置きます。ラベルが安定した大量分類は小さいモデルか、モデル以外に置きます。
そしてこの安さは物理法則ではなく、ベンダーの判断です。DeepSeekは次の手が値上げだとすでに言っています。製品を書き直さずにモデルIDを差し替えられる薄い層を作ってください。その層は1週間の仕事です。表の1セルが変わったからワークフロー全体を再価格する仕事は四半期です。
ルーティングと評価セットを最初からきちんとやりたいなら、有償DX監査がその範囲のやり方です。
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出典: DeepSeek Models & Pricing · Grok 4.6発表 · xAIモデルドキュメント