BelongHub事例:コミュニティのリサーチを「探せるプロダクト」にする
BelongHubはUrbano DXの公開プロダクトです。世界中から集めた、検証済みのコミュニティ運営の実例141件(団体、アプリ、ゲーム、伝統行事)をカタログ化し、何世紀にもわたり大陸を越えて繰り返されてきた一つのパターンで整理しています。「地域同士は競い合い、地域の中では支え合う」というパターンです。
カタルーニャではこのパターンを「コリャ(colla)」と呼びます。広場で人間の塔を組み上げる、地区ごとのチームのことです。同じ構造は、リオのサンバチーム、香港のドラゴンボートのクルー、ウェールズの合唱団、ベルリンのメイカースペースにも現れます。BelongHubはそうした事例を集め、検証し、検索できる形にしました。
ライブ版はこちらで公開しています:communities.urbanodx.com
プロダクトの中身
カタログ。 検証済みエントリー141件。それぞれに詳細ページと関連エントリーのパネルがあり、カード表示、切り口別、テーブル表示で閲覧できます。
パターンライブラリ。 カタログから抽出した11のデザインパターン。各パターンは、それを使っている事例と相互リンクしています。
エクスプローラー。 「あなたについて教えてください」と尋ねる短い診断がフィルターを自動設定。条件が固まっている人向けには、全項目のファセット検索も用意しています。
歴史。 18世紀カタルーニャのコリャから、暗号資産時代のバウンティプログラムまで、このパターンの長い物語。
スターターキット。 この領域に残る7つの空白と、週末から始められる9つの支部モデル。
データセットの作り方
すべてのエントリーは、互いに独立した3つの軸(活動ドメイン、地理的単位、メカニズムの系統)で分類しています。さらに各エントリーには、フォーク容易性スコア(1週間で真似できるか、1か月かかるか、調達が必要か)と言語系統を付与しているため、どのページでもフィルターが一貫して機能します。
このサイトはデータファーストです。カタログは上流のリサーチワークフローから生成され、プロダクトはその上に型付きローダーとフィルター分類を載せたものです。データセットが育てばサイトも一緒に育ち、ページを手で書き直す必要はありません。
これはクライアントワークでも同じ規律です。リサーチを構造化データセットにし、データセットをプロダクトにし、プロダクトの運用コストを低く保つ。
この事例が示すこと
データキュレーションはプロダクトになる。 価値はコードではなく、検証済みで一貫した分類のデータセットと、11パターンに込めた編集判断にあります。インターフェースはその価値を「探せる」形にするためのものです。
無駄のないエンジニアリング。 静的Reactアプリ(React 18、Vite、Tailwind)に検索エンジン向けのプリレンダリングを加え、バックエンドなしでnginxから配信。出荷は速く、運用費はほぼゼロです。
編集的なデザイン。 イラスト入りで切り替わるヒーローシーン、カウントアップする統計、温かみのあるビジュアル。リサーチのプロダクトが、データベースの出力のように見える必要はありません。
リサーチ、スプレッドシート、社内データセットなど、プロダクトにする価値のあるデータをお持ちなら、これがその仕事の形です。パッケージの固定スコープのスプリントで、BelongHubと同じ進め方で、生データから公開できるWebプロダクトまで仕上げられます。